000000 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

キレイなレガート奏法の基礎

 

キレイなレガート奏法の基礎

~ピアノ奏法の基礎より~

 

「レガートという言葉の「持つ、結ぶ、つなげる」と言う意味は

多くの生徒たちに正しく理解されていないようだ。」

 

音と音をつなげるのはかんたんです。

しかし

いかにつなげるかが問題なのです。

 

二つの音をつなげるときは、

必ず二つの音が同時に存在するしゅんかんがあります。

もし、

・レガートの始めの音に、続く音がひかれてからも 始めの音がのこっていたら、

レガートは にごって汚くなります。

また、それと反対に、

・もし始めの音をじゅうぶんにのばさないで続く音がでるまえに切れてしまったら、

それは

レガートでなく、ポルタメントの奏法になってしまいます。

ピアノ声楽のポルタメントはまったくちがうことを忘れないで下さい。

ここで補足◆
↑こちらでとりあげているのは、
スタッカートとレガートの中間の奏法をさします。

また、声楽でいうポルタメントとは、「運ぶ」を意味し、一つの音からほかの音へ音程を運ぶとき、
飛躍的にでなく、「ひじょうになめらかに演奏すること」をさします。

意味が全く違いますね!(゜д゜)(。_。)(゜д゜)(。_。)うんうん)

 

 

ピアノでひかれる、模範的なレガートとは、

となりあう二つの音が、お互いに

双方の音に流れこんでつながるようでなければなりません。

そうつなげるためには、

二つの音の質が類似されたものでなければ不可能です!

言いかえれば。

レガートのフレーズの音は、みんな 同じ音質でなければならないのです。

レガートのフレーズをひくとき、音によって異なった打鍵法を用いたら、

レガートはきれてしまいます。゚(゚´Д`゚)゚。

 

レガートは、イロイロな色の入ったビーズのネックレスにたとえられます。

大勢の生徒は、ビーズの色(音色)だけでなく、

音のサイズや、かたちや質まで 不ぞろいにしてしまうのです。

打鍵の力の抜き具合で、レガートにひきながら、しかも音色を変えることができるのですが、

そのばあい、一つのフレーズをおなじ打鍵法でひくよりも、効果はいっそう高められます。

一般に色を混ぜるにしても、ただ でたらめに色をえらぶのではなくて、

プリズムの分光の光が混ぜられたほうが、

結果、

芸術的にも、美学の基準からも、ずっと美しいと判断されます。

シューマンの「トロイメライ」

ショパンの ヘ短調「ノクターン」 Op.55 No.1

はレガートの勉強になる優れた曲の例として、役立ちます。

美しい 音の出し方を もういちど思い出しながら、フレーズをきちんと扱ってひいてみるとよいでしょう。

 

もう一つ。

大切な原則があります。

それは、与えられた「ピアノの曲」の レガートについてです。

レガートのフレーズの音価が長ければ長いほど、
音をつなげるのは困難になる

ということです。

 ここで「ピアノの曲」と強調した理由が もちろんあります。
なぜなら、ヴァイオリンの場合は事情がまったくちがってくるためです。

バッハの「G線上のアリア」の長くのばされた音を例にとってみましょう。

ヴァイオリンでは、もしひつようであれば、それらの音をさらに2倍の長さにのばして弾くこともできます。

しかし

ピアノの場合は 打鍵された瞬間から、音はきえていきますよね。

よって 同じコトをするのは不可能なのです。

生徒は非常にゆっくりなレガートのパッセージでは 困難に直面することがあります。

そのような場合の解決方法。お教えします。

レガートの始めの音は、続く音が出る前に消えてしまわないように、

たっぷりした音量で弾けばよいのです♪

また、次の音を弾くとき、始めの音が弱くなっていることを考えて

 音が強く飛び出ないように気をつけてひいてください。

 

スケールは、レガートとスタッカートの優れた練習に使えます。

ただし、生徒は、スケールを練習するとき

耳と指を同時に訓練するようにしなければ、練習の価値はありません。

 

・モーツァルトは、ある曲の音を、(本当は両手をピアノの両端に開いた位置でひくところを)

「鼻」を使って弾いたため、非難をあびたという寓話があります(笑)

 

生徒たちが 耳を大きく開き、音の微妙な変化を鋭くききわけて練習することを覚えてくれたら、

教師の使命はより楽しく、それだけ教師の努力は報われたといえます。

そして同時に それは世界中の音楽の質を確実に向上させる基盤となるのです!!

 

今、練習している曲や、普通の教則本より、やさしい曲を選んで、

耳と手に等量の責任をもたせる。

もちろん!、頭を使いながら。

 注意深く 敬虔な気持ちで。

 一つ一つのフレーズをていねいに繰り返しながら練習をすることは 非常に賢明なことだとおもいます。

 

美しいタッチやレガートは、ただ願っているだけでは得られません。

また、

鍵盤の上で何時間練習しても、

不注意で傲慢な練習では それらは得られません!!

 音に関する聴覚を発達させ 美に対する思考を深め 何時間も練習をしたときに

はじめて!得られるのです。

美に対する感覚を養いながら テクニックの練習をすることです!!

あなたにとって、もしテクニックがただ機械のような手をつくるだけのことなら、

あなたのテクニックは ピアノの演奏上全く役に立ちません。

世界中の生徒が 美という要素を抜きにして練習している無駄な時間を合計したら、それは

数世紀分の時間にも値すると はっきり言えるとおもいます。

世界中の音楽都市で、毎年、野望に燃える生徒たちが数千のコンサートを開いています。

彼らは、みな 偉大なコンサート・ピアニストになることを目指しているのです。

かれらは しばしばリストのラプソディーや、コンチェルトや、ソナタなどの大曲をすばらしい正確さでひきますが、

それらの演奏に世界中の人々が最大の報酬を贈るところの

「美」

が 欠けている演奏が非常に多いのです。

 


■もし、このシリーズを読んで、ニ・三百人の生徒が美の必然性に目覚め、

練習の一瞬一瞬を 美の表現につとめてくれたとしたら、

私(著者)が 君たちのためにつぶした時間は、充分につぐなわれたと思う。

。*゜・(・∀・)。*・。*

そして…

ひとみいごも嬉しい。(オイ)

 




ピアノのお勉強ページ・音楽関連のお店を
一気に ご覧になりたい方は

ぴあの専科。
へ GO~!!
( ・∀・)♪

 

 



© Rakuten Group, Inc.